日根荘大木の農村景観ひねのしょうおおぎののうそんけいかん
地域の気候風土に合わせて中世から受け継がれてきた土地利用の在り方が魅了された景観を保持している。
日根荘大木地区は、和泉山脈の豊かな自然に恵まれ、山間盆地の地形を活かした農地や集落が営まれています。ここは日根荘の入山田村であったところで、九条政基が記した日記『政基公旅引付』にも当時の様子が詳しく記されています。現在も日根荘遺跡(国指定史跡)に指定された社寺堂のほか、水路、ため池など日根荘由来のものが多く受け継がれています。ため池灌漑と河川灌漑が有機的に結びついた伝統的な水利体系がつくる水路網が取り巻く小区画水田の棚田景観を形づくっています。また、江戸時代の絵図などから現在の土地利用のあり方がほとんど変わっていないことがわかります。日根荘大木の農村景観は、日根荘の頃から受け継がれ、近世から現代にかけて緩やかに進化を遂げた農村の文化的景観として評価されました。平成25年(2013)に大阪府初の国の重要文化的景観に選定されています。文化的景観とは、地域の気候や風土に合わせて、人々が毎日の暮らしを通して自然と一緒になってつくり上げてきた風景のことです。その中でも特に重要であると国が選定した場所が、重要文化的景観となります。政基はこの田園風景を「わせ(早稲)とかれ 日根野につづく入山田」と和歌に詠んでいます。