七宝瀧寺銅鉢しっぽうりゅうじどうばち
弘安2年(1279)の銘が彫られる鋳銅製、蓋付の鉢である 。法華会の仏具と思われる。
高さ17.7cmの鋳銅製で、蓋付きの鉢です。鉢の側面に小さく「東大寺 法花三昧院阿賀器鉢 弘安二年己卯三月」と銘があり、治安元(1021)年に建てられた「三昧堂」の法華会のために弘安2(1279)年に製作された仏具であったと思われます。阿賀(閼伽)鉢は仏前に供える容器で、もともと天平17(745)年、良弁が法華会で仏前に供える水を入れた容器を起源とされています。小型の銅鉢としては、類例はほとんど見られないものです。